(本文から引用)
父が仕事で東京に出てきたので呑みに行った。父は教育畑の人で、あと1年少しで定年を迎える。ここ何年か県の教育庁で仕事をしていたが、今年度からはまた学校に転属になった。 その席で聞かせてくれた話がいろいろ面白かったので忘れないうちに書いておこうと思う。 父曰く……行政の仕事について行政の仕事を経験してよかったのは、考え方が非常に柔軟になったことだ。当の役所の人間も含めて、多くの人が勘違いしていることだが、役所で仕事をするというのは、ただ規則に従うことではない。役所の仕事はとても多い。誰かのためになんとかしなければならないが、今まで誰もやっていないようなこともたくさんある。そのためにクリアしなければいけない手続きもまた多い。しかし、その煩雑な手続きがあるから何もできないということはない。たくさんの手続きの中で仕事を進めるには、柔軟な思考と想像力が必要になる。要はつじつまを合わせればいいのだ。最終的に帳尻が合えばよい。役所で「ちゃんと仕事をする」ということはそういうことだ。そうした思考ができるようになったことは、行政の仕事から得られた大きな収穫だった。学校についてさて、そこで学校に戻って、改めて現場を見てみると、こ...
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