(本文から引用)
道元禅師に「眼横鼻直(がんのうびちょく)」ということばがある。誰の顔にも眼は横に、そして鼻はたてに付いている。自然に、ありのままをそのまま受け入れよ・・というような、悟りの境地を語ったものだ。人の顔の少々の差などはたかがしれている、一旦「眼横鼻直(がんのうびちょく)」と見抜いてしまえば誰の顔にも差などはない、肩の力を抜いてそのままであり続けよといった、聞いた人を楽にさせる言葉でもある。
一方、「世界に一つの花」というSMAPの歌では、人は皆それぞれ違うのだから、No1にならなくてもOnly1になればそれでいい、と訴えて大ヒットを記録した。皆それぞれ違うというメッセージにおいては道元の言葉と正反対のように見えて、「頑張らなくてもいい」という点においては同じように人を楽にさせる響きがある。
そして、書家相田みつおは「花はただ咲く ただひたすらに ただになれない人間のわたし」と謳って、分かってはいても悟りきれないのが人間だ、とあっさり開き直って、これまた人を楽にさせた。
それぞれ、人を楽にさせる視点は違っているが、「差異」を問題にしている点では共通している。
道元の言葉は「祇管打坐(しかんだざ)」、つまり、ただひたすら坐禅...
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