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妥協と共生 (内田樹の研究室) クリップする

http://blog.tatsuru.com/2008/05/21_0958.php 本文へ

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(本文から引用)

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Frauという雑誌の取材がある。
20-30代の働く独身女性が読者層のヴォリューム・ゾーンであるような雑誌で、今回のお題は「結婚したいけれど、できないのはどうして・・・」という切実なるものである。
どうしてと訊かれて即答できるなら、苦労はない。
というのはシロートで、私はどんなことを訊かれても即答することでお鳥目を頂いている身であるから、もちろん即答する。
それはみなさんがたが「他者との共生」を「他者への妥協」というふうに読み替えておられるからである。
「共生」と「妥協」は見た目は似ているかもしれないが、まるで別のことである。
これは武道をやっていると実感的によくわかる。
「妥協」というのは「まず、私がいる」というところから話が始まる。
そこに他者が干渉してきて、私の動線を塞ぎ、私の可動域を制約し、私の自己実現を妨害する。
私はやむなく、自由を断念し、狭いところで我慢し、やりたいことを諦める。
というのが「妥協」である。
ここまでの文章をみなさんはすらすらとお読みになったかもしれないが、ここにはすでに重大な予断が含まれている。
それは「私の動線を塞ぎ、私の可動域を制約し、私の自己実現を妨害する」という「被害」の記述が成立するためには...

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